未来医療開発部の概要

未来医療開発部

大阪大学医学部附属病院に設置された未来医療開発部は、アカデミアの医療技術シーズの実用化のための橋渡し研究や新規医薬品や医療機器の臨床試験を通じた実用化を一元的にサポー卜する未来医療センターと、介入臨床試験や分析研究のデータマネジメント、統計解析を独立して総合的に支援するデータセンター、高まる「グ口ーバルヘルス」のニーズに対応した外国人患者や世界各国からの医療従事者の研修の受入れや日本発の革新的医薬品・医療機器の海外展開を支援する国際医療センターから構成されます。これらのセンターが有機的に連携して、特定機能病院の責務である「高度な医療技術の研究・開発」を統合的・効率的に支援しています。
大学などのアカデミアや医薬品・医療機器の企業の高度な研究が生み出す未来の医療技術を確実に実用化に結びつけることによって、難病の克服やわが国の喫緊の課題である高齢化社会への対策などを促し、国民の健康とともに「グ口ーバルヘルス」に貢献できるよう、医療イノベーションを動かす原動力となって、医学・医療の末来を創造していくことを目指しています。

ご挨拶

西田 幸二 未来医療開発部
部長 西田 幸二

 平成27年4月1日から、澤前部長の後を継承し、未来医療開発部・部長を拝命しました西田です。
未来医療という言葉は、大阪大学元総長岸本忠三先生が名付けられたタームであり、その言葉のイメージは共有されていますが、定義は定かではありません。未来医療とは、私なりには「未来社会の医療ニーズを充足する医療」と解釈しています。
例えば、江戸時代には「生きるため」に、伝染病に対するワクチンが開発され、現代社会では「長く生きるために」、生命を脅かす病気に対する新薬の開発が次々と進められてきました。
では、未来社会の医療ニーズは何でしょうか? 平均寿命の延伸により、少子高齢化、人口減少などが急速に進むことが確実である未来社会においては、「健康に生きる」ことを目標に、QOLに資する医療がますます重要になると予想されます。
 思い起こせば、大阪大学ではアカデミア発の未来医療の開発を推進するため、2002年に全国に先駆けて附属病院に未来医療センターを設立しました。以降、本センターは歴代のセンター長(松澤現住友病院院長、金倉前大阪大学医学部附属病院病院長ならびに澤現大阪大学医学系研究科・研究科長/医学部長)のリーダーシップにより発展し、我が国のトランスレーショナルリサーチ(TR)の拠点の一つとしての大きな役割を果たしてきました。
2007年からは、文部科学省橋渡し研究プログラム、厚生労働省早期・探索的臨床試験拠点整備事業の支援を受け、ARO(Academic Research Organization)としての体制を整備してきました。さらに、2012年には未来医療センターを改組拡大して、未来医療開発部を新設しました。この未来医療開発部では、元来TR支援機関である未来医療センターと治験支援機関である臨床試験部を統合させることにより、ARO機能を強化し、臨床研究から医師主導治験、企業主導治験まで幅広く支援できる体制に発展させました。加えて、データセンターや国際医療センターを追加設置し、臨床試験のデータの科学性・客観性・倫理性の確保の強化、インバウンド・アウトバウンドの医療の国際展開を進めています。
大阪大学医学部構成員は元来、イノベーションスピリットを持っており、創薬・再生医療・医療機器など幅広い分野にわたって、独創的な応用研究が進められてきた実績があります。また、大阪大学内のシーズのみならず、大阪大学の特長である再生医療、細胞治療、遺伝子治療等を中心とする全国の優れたシーズの実用化、産業化に寄与するために、ACT west(Alliance for clinical translation, West Japan)を組織し、最近ではACT japan (Alliance for clinical translation of Japan)に発展させてきました。このような長年の戦略的な体制整備の結果、現在では、支援している臨床研究や医師主導治験の数は我が国でのトップレベルとなっています。
 今後の喫緊の課題は、本ARO組織をサステナブルにしていくことであり、そのために、シーズの社会実装、すなわち、産業界への導出や国際展開を加速していくことが必要と考えています。また、時代が変遷するに伴い、新しい医療ニーズがでてきますので、未来医療開発部もそれに対応していかねばなりません。冒頭に記しましたように、今後到来する超高齢化社会においてはQOLに資する医療がますます重要になります。換言すると、これまでの医療は、主として、病気が発症した後に介入して、臓器の機能喪失まで進行するのを食いとめることに主眼が置かれていました。健康な未来社会の実現のためには、病気が発病する前の未発病状態に対する介入も重要となります。そのための鍵は、ゲノム情報の医療への活用だと考えます。
今後、ICT技術を基盤として、ゲノム情報や医療情報といったビッグデータを臨床研究に応用する体制を整備していくことにも取り組んでいきたいと考えています。
 最後になりましたが、臨床研究は人を対象とする研究であり、社会の十分な理解を得ながら進めていくことが極めて重要です。 この基本精神を大切にしながら、未来医療開発部全員の力の結集により、真に社会に貢献する未来医療の創成を目指します。何卒よろしくお願い申し上げます。

沿革

2017年4月 AMED 橋渡し研究戦略的推進プログラムに採択
旧未来医療センター臨床試験部門を臨床研究センターとして独立
2014年3月 ACT japanが発足
2012年8月

未来医療開発部が設置

2012年4月

文部科学省 橋渡し研究加速ネットワークプログラムに採択

2011年9月

厚生労働省 早期・探索的臨床試験拠点に採択

2011年9月 プロジェクトMEET開始
2011年3月

医療・福祉ロボット開発のためのヘルスケア・ロボティック・デザイン・プラットフォーム

が発足
2010年4月 西日本橋渡し研究アライアンスACT westが発足
2009年4月 iPS細胞臨床研究センターを開設
2009年1月 データセンターを開設
2007年8月

文部科学省橋渡し研究支援推進プログラム「TR実践のための戦略的高機能拠点整備」の

事業開始
2007年4月 工学研究科と共同で「先端医療デザインサイト」を設置
2005年12月 内視鏡手術トレーニングセンターを開設
2005年3月 治療区X線検査室兼手術室の使用承認を取得
2004年7月 遺伝子診療部遺伝子相談室を設置し遺伝子相談を開始
2004年7月 細胞培養調整施設(CPC)の稼働開始
2004年4月 産学連携を推進するために「未来医療交流会」を設立
2003年4月 現在の未来医療センターの施設を開設
2002年8月 文部科学省21世紀型革新的先端ライフサイエンス技術開発プロジェクトを開始
2002年4月 大阪大学医学部附属病院中央診療施設として「未来医療センター」を設置

理念

未来医療開発部の理念 未来医療の技術と人を創り育む

行動指針

医療技術の開発、評価に必要な情報、技術、支援を提供し、研究者とともに高度な医療技術を育て、研究成果を社会に還元する
橋渡し研究、臨床研究の推進を通じて医療技術の向上、研究者の育成、医療産業の発展に貢献する
患者、被験者の健康、権利の保護に万全に配慮する
先進性・創造性を意識し、自ら考え、進んで行動し、常に前進する
道徳観に根ざして、思いやりのある、社会から信頼される集団となる
コミュニケーションを大切にして、協調性のある職場環境をつくる

組織図

メンバー

《未来医療開発部》
部長 西田 幸二
副部長 朝野 和典
副部長 松村 泰志

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●未来医療センター
センター長 名井 陽
副センター長 岡田 潔

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●臨床研究センター
センター長 山本 洋一
副センター長 重松 弘子

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●データセンター
センター長 西田 幸二
副センター長 山田 知美

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●国際医療センター
センター長 中田 研
副センター長 南谷 かおり

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●運営管理室
室長 西田 幸二

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●被験者保護室
室長 山本 洋一

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●監査室
室長 西田 幸二

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●バイオバンク推進室 
室長 西田 幸二

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●医師主導治験支援室
室長 姚 香景

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●国際共同臨床研究支援室
室長 中谷 大作

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●再生医療等支援室
室長 岡田 潔

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