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ご挨拶

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臨床研究センター
センター長 山本 洋一

 治験・臨床研究をめぐる環境の変化はめまぐるしいものがあります。平成29年5月には「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」が改正、平成30年春には「臨床研究法」が施行されます。世界では、GCPの刷新について議論が始まっています。今後も、新しい治療方法の開発、情報量の急速な増加、IT技術の進化、グローバル化、さらには人工知能の導入等に対応して、規制も進化していくことと思います。一方、変わらないことがあります。それは、患者さんが中心であること、いかなる研究も「被験者保護」が最優先されることです。しかし、「被験者保護」の中身も、規制以上に進化していきます。

 阪大病院は、治験・臨床研究ともに日本でトップクラスの実績があります。平成25年には、日本初のPET-マイクロドーズ試験を実施したように、新たな安全性の高い治療法開発のための手法の開発にも取り組んでいます。被験者保護室や監査室と連携し、研究対象者の安全と研究の質の向上に努めています。治験コーナー・臨床研究相談窓口では、患者申出療養制度を含む臨床研究・治験に関する全国からの相談に対応しています。こうした実績をもとに、日本発の革新的医薬品・医療機器等の開発を推進するため、国際水準の臨床研究等の中心的役割を担う病院として、平成27年医療法上の臨床研究中核病院に厚生労働大臣の認可を受けて指定されています。また、当院の臨床研究に関する倫理審査委員会も、質の高い委員会として平成26年度厚生労働省より認定されています。

 臨床研究センターは、臨床研究支援の新しい型“大阪モデル”を構築していきます。そして、最先端の「被験者保護」と規制に準拠した最先端の研究実施体制の両輪を実現し、他施設を積極的に支援していきます。さらには、国際レベルの被験者保護と臨床研究支援体制を構築すべく海外の施設とも連携をとっていきます。この基盤の上で多くの治験・臨床研究が実施され、その研究結果が患者さんにいち早く還元されるよう、未来医療開発部未来医療センター・データセンター・国際医療センターと連携し研究を支援しています。多くの方の期待にそえるよう積極的に取り組みますので、多方面からのご支援を賜れば幸いです。